ガラスは硬いが脆い材料でもあり、何も処理を施さないガラスに対して先の尖ったハンマーで叩くとヒビが入り割れてしまいます。割れにくいガラスのため、企業や大学で日々研究が進められ、様々なガラスが開発されています。写真の様に床材として使われているガラスは、ガラスを特殊なプラスチック膜を使って高温・高圧力で貼り合わせた「合わせガラス」になっています。高層タワーの展望台などの下界を見るために作られたガラス床には、3~4枚のガラスを合わせたものが使われています。仮に一枚のガラスが割れたとしても、樹脂製のシートが衝撃を吸収し、床材としての安全性は保たれます。ガラスの硬さと樹脂の割れにくさの良いところを組み合わせた製品ということができます。このような床材は展望デッキや吊り橋などにも使われ、景観とデザインのみならず、アトラクションとしても魅力的です。東京スカイツリーの展望デッキフロアのガラス床は有名ですね。
文責:
京都大学
上田 純平
京都大学
上田 純平