人工衛星用太陽電池パドル

人工衛星用太陽電池パドル
宇宙で活動する人工衛星や探査機は、太陽電池で発電したエネルギーを使い、通信や観測などのミッションを行います。宇宙では大量の放射線が飛び交っているため、放射線による故障や劣化から太陽電池を守る必要があり、カバーガラスで太陽電池の表面を覆っています。宇宙用太陽電池のカバーガラスには、放射線や紫外線で着色しにくいガラスを使っています。

また、人工衛星や探査機に搭載される太陽電池には、ロケットに積載できる重量の制限や、航行する燃料を節約するためになるべく軽く作ること、マイナス140度からプラス100度といった大きな温度の変化にも耐えること、打上げ時の衝撃に耐えられる強さなどが求められます。

さらに衛星や探査機の高機能化にともない、大電力化のために太陽電池パネルのさらなる高出力化も求められており、現在、薄くて軽い宇宙用薄膜太陽電池の開発が進められています。
文責:
宇宙航空研究開発機構(JAXA)

写真提供:
宇宙航空研究開発機構