光電子増倍管

カミオカンデ光電子倍増管
光電子増倍管は、入ってきた光を電子に変え、その電子を電圧で加速して物にぶつけて多段階で飛び出てくる電子を増やすことで、弱い光を高感度で測定する装置です。ガラスの気密性を活かした超高真空構造が光電子増倍管の中での電子の発生や増加を可能としています。光電子増倍管は、弱い光を測定する様々な研究に使われるほかに、代表的なものとしては、スーパーカミオカンデのようなニュートリノを検出する観測装置に多数用いられています。スーパーカミオカンデでは、直径39.3メートル、高さ41.4メートルの円筒形のステンレス製水タンクの水槽内に内向きに光電子増倍管が11,129本取り付けられています。この構造により、ニュートリノによって生じた水中の微弱な光を測定することができます。
文責:
「一家に1枚 ガラス」企画チーム

写真提供:
東京大学宇宙線研究所