次世代望遠鏡TMT

次世代望遠鏡TMT
天体望遠鏡の主鏡の口径が大きいほど、集光力が上がってより暗い天体が観えるようになります。それと同時に空間分解能(視力)が上がり、より鮮明な画像を撮ることが出来ます。
現在、世界最大級の有効口径8.2 m の主鏡を持つすばる望遠鏡が、ハワイ島標高4200 mのマウナケア山頂域にあります。すばる望遠鏡は視野がとても広いことが特徴です。すばる望遠鏡で発見した天体を、より詳しく調べ、宇宙の謎を解明するために、主鏡の口径が30 mの超大型望遠鏡TMT (Thirty Meter Telescope)の建設が進んでいます。
大きな望遠鏡で鮮明な画像を撮るためには、高い鏡面精度(表面の凹凸を限りなくなくした状態)を持ち、温度によって形状がほとんど変わらない素材の鏡が必要です。
これを実現するのが結晶化ガラスと呼ばれる特殊なガラスです。
文責:
国立天文台
臼田 知史

写真提供:
国立天文台