灯台のレンズ

灯台のレンズ
通常のレンズを同心円状の領域に分割し厚みを減らしたレンズであり、のこぎり状の断面を持ちます。分割数を多くすればするほど薄くなるため、材料を減らし軽量にできる一方、同心円状の線が入ってしまう欠点や、回折の影響による結像性能の悪化が顕著に表れます。そのため、薄型化が特に有利な用途や、回折の影響を無視できる照明用などに用いられることが多く、灯台や投光器などの照明系レンズなどに用いられます。当初、フレネルは、灯台用にこのレンズを設計しました。灯台用レンズは巨大であるため、通常の設計では厚みがかなり大きくなり原材料費が高いこと、重量が重くなりすぎること、製造に手間がかかることからこのレンズを考案したと考えられています。
文責:
「一家に1枚 ガラス」企画チーム