メガネ

メガネ
メガネ
メガネ
紀元1000年前後にレンズを使って視力を補う可能性が考えられはじめ、13世紀の中頃にリーディングストーンとよばれる水晶でできた平凸半球型レンズを本の上に直接置いて文字を大きくして見やすくするように使われるようになったようです。そして、13世紀の終わりに、ついにガラス製のレンズを使った最初のメガネがイタリアのムラーノ島のガラス工房で誕生しました。2枚のガラス製の凸レンズを研磨し、柄のついた木製の枠にそれぞれはめ込み、それらをリベットで接続したのです。「リベットメガネ」です。このように最初に作られた眼鏡はみな、手で持って見るタイプのもので、現在のように耳に掛けるタイプが出てくるのは、ずっと後になってからのことです。そして今では、使用するシーンにあわせて形やデザインも様々なフレームが販売されていて、視力を補うことに加えてファッションアイテムの一つにもなっていますね。

現在では、メガネのレンズもいろいろなタイプがあるんですよ。文字やものを見やすくするために、近視、遠視、乱視、老眼など見え方に応じて、凸レンズや凹レンズのみならず、さらに見え方をより良くするために工夫されたレンズがひとりひとりにあわせて設計されています。今日、メガネのレンズはガラスよりも軽くて割れにくいプラスチックが主流になっています。一方で、特殊な薬品を使ったり、高温になったりするような特殊なシーンでは今でもガラス製のレンズが使われています。ガラスレンズは過酷な環境下で実験や製造を行っている研究者・技術者の目の健康を守りながら視力を常に良い状態に保つことに役立っています。
文責:
熊本大学
村田貴広

写真提供:
上:株式会社東京メガネ
下:株式会社イワキ