スマートフォンなどのディスプレイをカバーする材料には、透明で割れや傷に強い材料が必要です。そのため、スマートフォンのディスプレイはガラスで保護(カバー)されています。このカバーガラスはスマートフォンを落としてしまった時にも割れにくくなるように「化学強化」という方法で強度を高めています。化学強化とは特殊な熱処理によってガラス表面のナトリウムイオンをカリウムイオンに置き換えることにより、ガラスの表面に割れ目が広がらないようにする力を入れ、ガラスの強度を何倍にもする方法です。この効果により、落としても簡単に割れないガラスにすることができます。それでも大きな衝撃が加わった際にはカバーガラスが割れてしまうことがあるので、さらに強いガラスの開発が続けられています。また、スマートフォンのディスプレイ基板や導電膜にもガラスが使われています。「ディスプレイ」、「アモルファス半導体」の説明ページも併せてご覧ください。
文責:
日本電気硝子株式会社
松下佳雅
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