ツタンカーメンの宝物

ツタンカーメンの宝物
黒曜石のほかにも自然にできたいろいろな天然ガラスがあります。ほかの天然ガラスと違って、リビア砂漠で産出するガラスは二酸化ケイ素 SiO2が98%以上です。リビア砂漠一角に砂が真っ白な場所があり、この砂は主に石英 SiO2 からできています。このことから,リビア砂漠ガラスは、隕石の衝突の際に発生した高いエネルギーで砂が高温に加熱されて融け、冷え固まってできたと考えられています。リビア砂漠ガラスの代表例のひとつは、古代エジプト第一八王朝の少年王・ツタンカーメン(在位 [前1362頃〜前1352頃])の墓から発掘された副葬品につかわれています。これは2600万年前にできた砂漠のガラスと推定されています。
文責:
熊本大学
村田貴広