16世紀の末にガリレオは世界で初めてとされる温度計を作りました。この温度計は、卵ぐらいの大きさのガラス球から長い管を伸ばしたものに水を入れ、水を貼った容器に逆さにして立てた構造になっています。ガラス球の部分の温度が上がると、中の空気が膨張し、管の中の液面が下がります。逆に、ガラス球の温度が下がると、中の空気が収縮して液面が上がります。このように、空気の熱膨張を利用することで温度の変化を目に見えるようにしました。ガリレオの友人の医師サントリオ・サントリイ(1561-1636)は、この温度計を使って病人の体温を初めて目に見える変化としてとらえました。
文責:
北海道大学
小野円佳
北海道大学
小野円佳